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住宅ローンは10年固定金利と変動金利のどっちが得?期間終了後の対応も解説

目次
[1] 住宅ローンの10年固定金利とは
[2] 10年固定期間の終了後の選択肢は3つ
 1. 変動金利に移行する
 2. 固定金利期間を再設定する
 3. 他の金融機関の住宅ローンに借り換える
[3] 住宅ローン10年固定金利のメリット
 1. 返済の計画が立てやすい
 2. 全期間固定金利より金利が低い傾向がある
 3. 11年目以降は状況に合わせて金利タイプを選べる
[4] 住宅ローン10年固定金利のデメリット
 1. 変動金利タイプより金利が高い傾向がある
 2. 期間中に市場金利が下がっても変更できない
 3. 11年目以降の適用金利が高くなる場合もある
[5] 10年固定金利と変動金利はどっちがおすすめ?

契約当初の適用金利が一定期間変わらない「固定金利」。2年・3年・5年・10年・15年などの期間から選択可能です。

中でも10年固定金利はポピュラーですが、変動金利と比較してどちらがお得なのでしょうか。

今回はこれから住宅ローンを借りる方向けに、10年固定金利の概要、終了後の選択肢、メリット・デメリットを解説。10年固定金利と変動金利、それぞれのおすすめの人もご紹介します。

目次
  1. [1] 住宅ローンの10年固定金利とは
  2. [2] 10年固定期間の終了後の選択肢は3つ
    • H3.1. 変動金利に移行する
    • H3.2. 固定金利期間を再設定する
    • H3.3. 他の金融機関の住宅ローンに借り換える
  3. [3] 住宅ローン10年固定金利のメリット
    • H3.1. 返済の計画が立てやすい
    • H3.2. 全期間固定金利より金利が低い傾向がある
    • H3.3. 11年目以降は状況に合わせて金利タイプを選べる
  4. [4] 住宅ローン10年固定金利のデメリット
    • H3.1. 変動金利タイプより金利が高い傾向がある
    • H3.2. 期間中に市場金利が下がっても変更できない
    • H3.3. 11年目以降の適用金利が高くなる場合もある
  5. [5] 10年固定金利と変動金利はどっちがおすすめ? 

[1] 住宅ローンの10年固定金利とは

住宅ローンの10年固定金利は「契約から金利を10年間固定する特約」のついた住宅ローンです。

金利が半年ごとに見直される変動金利と比較して、10年間は金利上昇リスクがなく、返済額も変わらない点が、大きな魅力となります。

住宅ローンの10年固定金利は、銀行をはじめとする多くの金融機関で扱われています。

ただし、保証料や事務手数料などを加味した実質的な金利や審査基準は、金融機関ごとに異なります。

[2] 10年固定期間の終了後の選択肢は3つ

住宅ローンの10年固定期間の終了後は、以下3つの選択肢があります。

  • 変動金利に移行する
  • 固定金利期間を再設定する
  • 他の金融機関の住宅ローンに借り換える

H3.1. 変動金利に移行する

多くの金融機関では10年固定金利の終了後、変動金利へ自動的に移行します。

そのため、特に手続きなどは必要ありません。変動金利に移行した場合、金利は市場動向に左右されます。

金利が下がって、返済額が少なくなる可能性もある反面、金利が上がって返済額が増えるリスクもあります。

H3.2. 固定金利期間を再設定する

10年固定金利の終了後、固定金利を新たに再設定することも可能です。

金利上昇リスクを回避したい場合は、固定金利の再設定を検討するとよいでしょう。

固定金利の再設定手続きは、金融機関のウェブサイトほか、書面・電話などから行えます。

ただし再設定に際しては、手数料が発生する可能性があるほか、金融機関の定める期間内に手続きしなければならない点は注意が必要です。

H3.3. 他の金融機関の住宅ローンに借り換える

10年固定金利期間の終了後、他の金融機関の住宅ローンに借り換える選択肢もあります。

現在の金融機関の住宅ローンが高金利のケース・より好条件な金融機関があるケース・月々の返済額や返済期間を変更したいケースなどで、乗り換えを検討するとよいでしょう。

住宅ローンの借り換えには、新たな金融機関と新規で住宅ローン契約を結びます。

その際、抵当権設定手続きが必要となるため、必要書類を提出してください。

なお、乗り換えには保証料・手数料などの諸費用がかかったり、手続きに時間を要する可能性がある点には注意が必要です。

[3] 住宅ローン10年固定金利のメリット

住宅ローンの10年固定金利には、主に以下3つのメリットがあります。

  • 返済の計画が立てやすい
  • 全期間固定金利より金利が低い傾向がある
  • 11年目以降は状況に合わせて金利タイプを選べる

H3.1. 返済の計画が立てやすい

住宅ローンの10年固定金利を利用すると、市場の金利上昇の影響を受けず、期間内の返済額が一定になります。

つまり、返済額が上昇するリスクがないため、 返済計画が立てやすく、家計も管理しやすくなります。

H3.2. 全期間固定金利より金利が低い傾向がある

10年固定金利は契約から10年間の金利が固定されるのに対して、全期間固定金利は契約期間中の金利がずっと変わりません。

全期間固定金利は契約期間を通じて金利上昇リスクが抑えられる反面、もともとの金利が高めの傾向です。

10年固定金利は、全期間固定金利よりも低金利な傾向があるため、上手に利用することで返済総額を低く抑えられる可能性があります。

H3.3. 11年目以降は状況に合わせて金利タイプを選べる

住宅ローンの10年固定金利は10年で終了しますが、11年目以降は状況に合わせて金利タイプを選ぶことが可能です。

市場の金利が低い傾向にある場合は変動金利を、金利上昇リスクを回避したい場合は固定金利の再設定を検討するとよいでしょう。

また、他に好条件な金融機関がある場合は、乗り換えの検討も可能です。

[4] 住宅ローン10年固定金利のデメリット

10年固定金利には多くのメリットがある一方、以下3点のデメリットには注意が必要です。

  • 変動金利タイプより金利が高い傾向がある
  • 期間中に市場金利が下がっても変更できない
  • 11年目以降の適用金利が高くなる場合もある

H3.1. 変動金利タイプより金利が高い傾向がある

住宅ローンの10年固定金利は、変動金利と比較して高金利な傾向があります。

つまり、それだけ支払い利息が増え、返済総額も多くなります。

10固定金利の実質利率は金融機関ごとに異なるため、よく比較検討した上で選ぶことが重要です。

H3.2. 期間中に市場金利が下がっても変更できない

住宅ローンの10年固定金利は、契約期間内の金利が一定です。

市場の金利が上昇する場合は有利な反面、市場の金利が下がり、10年固定金利の金利を下回った場合には不利な条件となります。

このように不利な条件となっても、10年固定金利を選択した場合、 契約期間内の変更(見直し)はできません。

H3.3. 11年目以降の適用金利が高くなる場合もある

10年固定金利の終了後、11年目以降の適用金利を高くしている金融機関も少なくありません。

この場合、11年目以降の月々の返済額がこれまでよりも増える可能性があります。

そのため金融機関を選ぶ際は、10年間の金利だけでなく、11年目以降の金利についてもチェックしておくことが重要です。

また、11年目以降に金利が高くなる場合は、住宅ローンの乗り換えが有効な可能性もあります。

[5] 10年固定金利と変動金利はどっちがおすすめ? 

住宅ローンを組む際は、10年固定金利と変動金利のどちらが向いているかは、出費・ローン残高・返済期間などによって異なります

10年固定金利と変動金利、それぞれのおすすめの人は以下の通りです。

10年固定金利がおすすめの人変動金利がおすすめの人
・大きな出費を予定する人
・10年後までに貯蓄や収入を増やせる人
・11年目以降に繰り上げ返済や一括返済を考える人
・借入初期の返済負担を抑えたい人
・短めの借入期間の人

進学や自動車購入など、10年以内に大きな出費を予定する人は、10年固定金利を選ぶと安定した返済計画が立てやすいです。

また、11年目以降に金利が上がり、月々の返済額が上昇する可能性もあるため、貯蓄や収入でカバーできる人にも向いています。

この他、11年目以降に繰り上げ返済や一括返済を考える人は、金利が上昇した場合の影響も少ないため、10年固定金利を選んでも問題ありません。

一方、変動金利は固定金利よりも低金利な傾向のため、借入初期の返済負担を抑えることが期待できます。

また、借入期間が短めの場合は金利上昇の影響を受けにくいため、変動金利を選んでもよいでしょう。

監修:高橋成壽

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