FP相談から始めると後悔失敗しづらい理由

住宅購入を決断したら、目を向けるべきことはたくさんあります。住宅の種類や立地選びなど、家を買って失敗しないためにも押さえておきたいポイントは少なくありません。特に「予算」や「購入に必要な費用」といった資金に関する項目は、緻密な計画とシミュレーションが必要不可欠です。

これらすべてを個人で行うと、のちのちに計画倒れになる可能性があり危険です。住宅購入の資金計画で失敗しないためにも、お金の専門家であるファイナンシャルプランナーに相談しましょう。この記事では、住宅購入でファイナンシャルプランナーへ相談するメリットや注意点、相談できる内容について解説します。

住宅購入前にFPに相談しないデメリットとは?

家にまつわる相談は、住宅会社の営業担当に相談するのが大半です。家の間取り、建材、工法などの立て方に関する疑問であれば、ハウスメーカーや不動産会社への相談で問題ないでしょう。

しかし、人生で一番大きな買い物と言われる住宅購入では、資金計画に着手しなければなりません。「いくらの住宅なら購入できるの」だけでなく「無理なく返済していける金額はいくらか」を考える必要があります。さらに、この先の人生では、子どもの教育資金や親の介護費用など、さまざまなお金を工面しなければなりません。長い人生のマネープランをしっかりと建てたうえで、住宅購入の資金計画をすることが大切です。

数十年先を見据えて資金計画を考えるのは、個人では限界があります。住宅購入前にお金の専門家であるファイナンシャルプランナーに相談しないと、あとあと返済できなくなるかもしれません。最悪の場合、せっかく手に入れたマイホームを手放さなければならないなんてことも、十分に起こり得ます。無計画に住宅ローンを組んで、最悪の事態を招かないためにも、住宅購入前はファイナンシャルプランナーに相談しましょう。

ファイナンシャルプランナーに相談できる内容

住宅ローンについてファイナンシャルプランナーに相談できる内容は以下のとおりです。

住宅ローンを借りる銀行の選び方

住まいを購入する際、金融機関などの住宅ローンを組むことが一般的です。しかし、住宅ローン選びは多くの人にとって困難であり、ハードルも高く感じるでしょう。

住宅ローンを借りる際は、以下の2種類があり特徴が異なります。

  • 民間ローン:メガバンクや地方銀行、信用金庫など
  • フラット35:住宅金融支援機構と民間の金融機関が提携して提供している

民間ローンは、さまざまな金利タイプの住宅ローン商品から選べるのが特徴です。また、充実した保障のある団体信用保険を付帯できます。一方で、住宅ローンの審査は厳しい傾向にあることがデメリットです。

フラット35は、民間ローンと比べると住宅ローン審査は緩めです。返済期間中の金利は固定であるため、毎月の返済額が変わりません。ただし、利用する際は物件に関する性能条件を満たす必要があります。

民間ローン・フラット35ともに、金融機関によって商品の内容が異なります。FPに相談することで、数多くある住宅ローンのなかから自分に適した商品はどれなのかを、一緒に考えてもらうことができます。

住宅ローン金利の選び方

住宅ローンの返済で重要なのが「金利選び」です。金利タイプは大きく「固定金利」「変動金利」の2つに分けられます。固定金利タイプには、返済額が変わらない「全期間固定型」と、一定期間のみ固定金利が適用される「固定期間選択型」があります。また、同じ金利タイプでも金融機関によって利率が異なります。

固定金利型は住宅ローンの支払い期間中、金利が景気に左右される心配がありません。将来にわたり、家計の管理がしやすいでしょう。一方で、変動金利と比べて金利が高く設定されていることがデメリットです。

変動金利は、ローンの支払い期間中の景気によって金利も上下するのが特徴です。固定金利と比べて金利が低く設定さており、金利が下がればその分の返済額も減ります。一方で、金利が上昇すると、返済額が増えることに注意が必要です。

このように、どの金利タイプを選ぶのかによって返済額が大きく変わってきます。ファイナンシャルプランナーはそれぞれのメリット・デメリットだけでなく、総返済額の違いや金利変動の見分け方も説明してくれます。専門知識がないと正しい選択は難しいため、ファイナンシャルプランナーに相談すると良いでしょう。

返済可能な借入額の計算

住宅ローンを組む際に、借入金額の決め方もファイナンシャルプランナーに相談したい内容の一つです。住宅ローンの借入可能額は、申込者の年収や年齢、物件の購入額などから総合的に判断して決められます。だからと言って、借入可能額めいっぱいに借入金額を設定すると、返済で苦労する可能性があります。

住宅購入時には、仲介手数料や登録費用、引越し費用などが必要です。また、住宅購入後も固定資産税や修繕積立金といった維持費、教育費やマイカー購入などイベントごとにお金がかかります。住宅ローンの借入額を設定する際は、さまざまなことを考慮しなければなりません。

住宅ローンの借入額は以下の手順で決めていくとスムーズです。

  1. 返済負担率を意識して毎月の返済額を割り出す
  2. 返済期間を設定する
  3. 利用したい住宅ローンの金利タイプや利率を決める
  4. 住宅ローン以外の借り入れがあれば計算に含める
  5. 借入上限額のシミュレーションを行う

とは言っても、以上のことを完璧にこなして正しい選択をするのは難しいでしょう。ファイナンシャルプランナーに相談すると、個人の人生設計に合わせてさまざまなシミュレーションを行います。そのうえで、将来的に予想できる出費を含めた住宅ローンの返済可能額を提案してくれます。

ファイナンシャルプランナーに住宅購入を相談するメリット

ここでは、ファイナンシャルプランナーに住宅購入を相談する3つのメリットについて解説します。

住宅購入だけでなく、将来の支出も考えてアドバイス

住宅購入で失敗しないためには、将来を見据えて返済計画を立てることが重要です。最長35年と長期間にわたって支払いが続く住宅購入では、無計画に住宅ローンを組むと支払いが難しくなるリスクが高まります。住宅購入費を決める際は、子どもの教育費や老後資金などを考慮したうえで決めなければなりません。

しかし実際には、ライフイベントでかかる費用がどのくらいなのかは判断が難しいでしょう。ファイナンシャルプランナーに相談することで今後必要になるお金が明確になるため、適切なマネープランを建てられるようになります。

失敗しづらい、お得な住宅購入計画をアドバイス

住宅を購入すると、住宅そのものの価格だけでなく、その他にも出費がかさみます。そのため、もらえる補助金や助成金、税金優遇制度があればぜひ活用したいところ。どのような優遇制度が活用できるのかは個人によって異なるため、お得に住宅を購入するためにもファイナンシャルプランナーに相談しましょう。

たとえば、購入住宅の構造が一定条件を満たしていることで補助金や助成金が支給されることがあります。その他にも、各自治体で独自の制度を設けている場合もあるため、積極的に活用していきましょう。

住宅購入以外にもお金に関する相談ができる

ファイナンシャルプランナーの相談対象は幅広く、住宅以外にも以下のことを相談できます。

  • 家計管理
  • 資産運用
  • 税制
  • 保険
  • 教育資金
  • 年金・老後資金
  • 相続・贈与

住宅購入に関する悩みだけでなく、家計や保険などの見直しもできる点がファイナンシャルプランナーに相談するメリットです。よりお得で豊かな生活を目指すためにも、ファイナンシャルプランナーに相談してみましょう。住宅購入のタイミングは、家計の支出や資産について見直す絶好のチャンスと言えます。

住宅購入についてファイナンシャルプランナーに相談する際の注意点

住宅購入やお金に関する悩みの相談先は、ファイナンシャルプランナーが最適です。ここでは、住宅購入の相談をファイナンシャルプランナーにする際に気をつけたい注意点を2つ解説します。

自分に合ったファイナンシャルプランナーを見極める

まず注意しておきたいのが、同じファイナンシャルプランナーでも得意分野は異なることです。ファイナンシャルプランナーの相談対象は広範囲に及びますが、全分野の知識に精通しているわけではありません。家計管理の相談を得意とする人もいれば、資産運用に特化したファイナンシャルプランナーもいます。

そのため、自身が聞きたい内容を明確にしたうえで、その分野に精通したファイナンシャルプランナーに相談するようにしましょう。すべての有資格者が住宅購入に詳しいわけではないことは覚えておいてください。

無料相談には注意する

ファイナンシャルプランナーへの相談は無料でできることも少なくありません。保険会社や金融機関、不動産会社などに所属する企業系ファイナンシャルプランナーの無料相談には注意が必要です。たとえば、住宅ローンの相談をしていても、自社が提供する商品の提案に導かれていく可能性が高いと言えます。

無料と謳っていても、最終的には自社の商品を販売することが目的です。提案を受けた商品が本当に必要なのかを判断するのは自分自身です。住宅ローンの商品は幅広く、それぞれを比較することが大切です。より幅広い商品を提案してくれる独立系のファイナンシャルプランナーに相談したほうが良いかもしれません。

まとめ

人生のなかでも高い買い物になる住宅購入は、さまざまなことを慎重に決めなければなりません。特に、将来の支出も考えながら住宅ローンを組まなければ、のちのちに支払いが困難になるリスクもあります。自分に最適な住宅ローンや金利タイプ、借入額を決めるためにも、ファイナンシャルプランナーに相談しましょう。

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